ドライクリーニングとは?その定義や特徴、メリット・デメリットなどを網羅的に解説!

ドライクリーニングとは?その定義や特徴、メリット・デメリットなどを網羅的に解説!

クリーニングを依頼する際、水洗いになるものとドライクリーニングのものとが別れますよ、というようなにいわれたことはないでしょうか。「クリーニングは家庭用洗濯機と同じように全て水洗いでやっているのでは」と思っている方も少なくなさそうですが、実はクリーニング店では、スーツやジャケットなどの型崩れが気になる衣類の場合は「ドライクリーニング」という特殊な方法をとっているのです。

今回は、ドライクリーニングとは何かについて解説していきます。

「ドライクリーニング」とは?

ドライクリーニングとは一体何なのでしょうか。「ドライ」は文字通り「乾燥」を意味する英語であり、また「乾燥している」ということはすなわち「水分が少ない」ということを意味します。まず知っておくべきは、ドライクリーニングとは「水を使わないクリーニング方法である」ということです。

ドライクリーニングは水洗いではない

そもそも「ドライクリーニング」は、水洗いではありません。家庭用洗濯機のほとんどは水洗いですから、あまりイメージが湧かないかもしれませんし、家庭用洗濯機の「ドライ機能」というのもありますので紛らわしくもありますが、ドライクリーニングとは明確に違うものです。

ドライクリーニングは水ではなく「有機溶剤」を用いるもので、その溶剤が「ドライ溶剤」と呼ばれています。簡単にいえば水ではなく油で洗濯をするクリーニング方法ということです。

一般的な家庭用洗濯機の場合は水洗いにも関わらず、なぜ油を使うのでしょうか。

ドライクリーニングはなぜ必要なのか?

一般的な家庭用洗濯機の水洗いでは、衣服の種類によっては大きな負担がかかり、ダメージを受けてしまう場合があります。普通のシャツを着ている限りでは問題はありませんが、水洗いをしてはいけない衣類、水洗いで弊害が起こる衣類も少なからずあります。そうしたときに、ドライクリーニングが役立つのです。

水洗いによる弊害とは?

家庭用洗濯機やコインランドリーなど水洗いで洗濯を行う場合、衣類によっては以下のような弊害が起こる場合があります。

  • 衣服が縮んでしまった
  • 衣服の色滲みが発生した
  • 衣服の形が崩れてシワがよってしまった
  • セーターやカーディガンなどが毛羽立ってしまった

こうした経験は結構多いのではないでしょうか。意外にも、多くの衣服で水洗いによる弊害が発生しうるのです。代表例としては、スーツやスラックスなどのフォーマル製品、セーターやカーディガンなどの毛製品です。どちらも、そこまでマイナーな衣類ではなく、むしろ仕事などで日常的に着ることが多いものです。

このように水洗いだと衣服に不本意なダメージが出てしまう場合、ドライクリーニングが活躍することになります。特にフォーマルな衣服の場合、クリーニング屋に出すことが多いのではないでしょうか。

ドライクリーニングで汚れが落ちる仕組みとは?

それでは、ドライクリーニングで汚れが落ちる仕組みというのはどんなものなのでしょうか。

有機溶剤は油汚れに強い

「有機溶剤」の原料は、主に石油や塩素などで、溶ける性質があるものを溶かす、つまり、そうした性質の汚れを落とせます。イメージしやすい有機溶剤としては、マニキュアを落とすときに使う「除光液」ではないでしょうか。

マニキュアは油で水を弾きますし、爪に塗った後乾かしておけば水で手を洗っても落ちることはありません。その代わり、除光液などの有機溶剤を用いれば、意外なほど簡単に落ちてしまいます。ドライクリーニングは、主にこのような仕組みで特に油汚れを強く落としてくれます。

油と水が分離する性質を利用している

よく反発している人間関係の喩えとして「水と油の関係」というように、水と油は決して混じり合わないものです。水と油を混ぜようとしても、しばらくすると分離してしまい、明確に別れてしまうのです。これは簡単にいえば水と油の表面張力、つまり分子同士が引き合う力の違いに起因します。

簡単にいえば水と油が反発する代わりに、「水は水を好み、油は油を好む」ということもできるということです。好むということは、すなわち「引き合う」ことを意味します。つまり、水溶性の汚れを落とすなら「水洗い」がよいし、油汚れの場合は「油洗い=ドライクリーニング」がよいということです。

ドライクリーニングのメリットとは?

それでは、ドライクリーニングのメリットとはどういったところにあるのでしょうか。

衣服に対する負担が少なく済む・型崩れしない

水洗いの場合、水の性質や洗い方によって、繊維をボロボロにするなど負担やダメージを残してしまう可能性があります。また、衣服の色が水溶性の場合に溶け出し、他の衣類に色が移ってしまう場合もあります。

ドライクリーニングの場合は、そうした繊維に対するダメージがほとんどないまま洗えます。特にスーツなど形が大事な衣服の場合、その形が崩れずに綺麗な状態を保ったまま洗うことができ、劣化もほとんどない状態で洗うことができます。

水溶性の汚れも「洗剤」と「微量の水」を混ぜることで洗える

ドライクリーニングは有機溶剤を用いた、油汚れに強い洗濯であることも、油は油に引き合うことも説明しました。それでは水溶性の汚れをドライクリーニングで落とすことはできないのでは、と思った方もいるかもしれません。

しかし、ドライクリーニングの場合でも、洗剤と微量の水を混ぜることによって水溶性の汚れをも落とせるのです。水は繊維に負担を与えるのでは、と思った方もいるかもしれませんが「微量」というところが重要です。水は使いますが量は少ないので、そのぶん負担も少なくなるということです。

微量の水と洗剤を溶剤と掛け合わせることで、水溶性の汚れをもカバーできるところも、ドライクリーニングの大きなメリットです。

まとめ

以上、ドライクリーニングとは何かについて、その定義や特徴、汚れが落ちる仕組みやメリットなどをひととおり説明してきました。ドライクリーニングの利点、水洗いの利点はそれぞれにあるので、クリーニング店では衣類によってどちらの洗い方でも適正に対応してくれます。

東京日本橋で明治38年から営業している「太陽クリーニング」は、100年に渡り受け継がれてきたお客様第一の精神と、今に至るまで常に磨き続けている独自の技術で、上質なサービスを提供しています。

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